第1話
秋のTBS日曜9時枠ドラマかつては「倍返しだ」という名台詞を生んだ「半沢直樹」や「JIN」「下町ロケット」人々の心をつかんだ記憶にも新しいドラマの数々。
しかしながらドラマ人気が低迷する平成の今、出ました、このドラマ。期待することなく初回のみを鑑賞することを常としている私は池井戸作品、しかも実話、それでも期待などせずただただ山崎賢人みたさに鑑賞してみた。
しかしなんとこれが、面白かった!!久々にのめり込むように見入ってしまったのだ。
舞台となるのは100年以上続く老舗足袋づくりの「こはぜや」。役所広司演じる4代目当主宮沢紘一が業績に伸び悩む「こはぜや」をなんとか立て直すため新規事業として作り出す「マラソン足袋」をめぐりそれぞれに繰広げられる人間ホームドラマ。
実話とはいえ確かに下町ロケットとよく似ていて(-_-;)あーー、やっぱりそうなのね…という感はある。
「俺の代でつぶすことになるのか…」
4代目社長は目に見えない恐怖に押しつぶされそうになる中「こはぜや」存続のために足袋を作り続けて培った技術を生かす事業を考えあぐねることに。そんな時偶然知ったマラソンシューズ。
底の薄い靴をはくことでケガを少なくするという「ミットフッド着地」を提唱し、実際豊橋国際マラソンで実業団ランナーたちの競技を見ることになる。
しかし竹内涼馬君がゴール目前にして足を痛め倒れ込む姿を目の当たりにして、改めてけがをしにくい「マラソン足袋」を作ることを決意する。
ソールの厚さを考慮し「ミットフット着地」できるランニングシューズ作りが始まったが、なにせ実績もなく、毎夜残業することになった社員からも不満が爆発する。
傾きかけた事業に対し追加融資をしぶる銀行が「たった2人ぐらいどうにでもなるでしょう!」ってリストラを促すんだけど、そんな時、ランニングシューズを使用してくれるかもしれない団体があるとの電話があり・・・
結果は使用不可に終わってしまう。そこで銀行の融資担当兄ちゃんが眉間にしわよせて、いけずなことばんばん言うわけ!しかしながら、個人的にキャストは嫌いじゃないなー
阿川佐和子さんのことも賛否があるようだけど(笑)…私はぜんぜん「いい!!」と思った。姉さん気風のよさでハキハキ物を言うし、この役によって新境地を開いたかなとも思う。
反対にちょっと・・・と残念だったのは、小藪さん。似合わない。なぜこの人だったの???
あとねー、坂本さん演じる風間俊介君。
いい!!!
「こはぜやさんの強みを生かす事業が必ずある。そうじゃないと100年も存続なんかしませんよ」とけなげにこの零細企業の力になろうと奮闘する銀行マン。
後半で社長の役所さんが、風間君にいけずを言う先輩銀行員に対して「立場は違っても同志と思っている。その同志をバカにするな」っていうセリフにはぐっときたもんねーーー(^O^)
風間君は生田斗真とともにジャニーズの看板俳優さん。正直、生田斗真の勢いがありすぎ・・・と思っていたら大間違いでした。風間君、金八の時から着実にいい役演じてまっせ!なんとなく、、信長コンツェルト第1話での怪演ぶりをみせた柳楽優弥と重なり、心に残りました。
役所さんは・・・・・・野口英世に見えたのは私だけ?(笑)もう、ほんと熱い社長さんです。社員と社員の心によりそい、それでもマラソン足袋をつくる思いを募らせていく様は、ドラマの面白みを引き立たせてくれるしマンネリな内容と思って見るより、どうやって這い上がるんだろう感覚で見るほうが絶対いいと思う。
役所さんって、連ドラ15年ぶりらしい。画の人っていう感じがあったから、ある意味ちょっと貴重なドラマかなとか思っています。
本当は何をしたいのか口に出せずにもくもくと面接試験を受け続ける長男の山崎賢人くん。
イケメンだけで終わっていいのか!もっと、泥臭く演技しろ!(心の声)でも今後はどんな形で人間像が出てくるのか楽しみです。
ドラマを見るたび思うのが脇役の役者さん。大げさに言うと物語はほぼこのすばらしい脇役さんたちで成り立っていると思っている。
スポーツ用品店の店主、光石研さんやこはぜやの経理担当志賀廣太郎さん、地味だけどホント素晴らしいです。
だからドラマっておもしろい!
最後まで読んでくださりありがとうございました。